オオクワガタ簡単飼育マニュアル


寿 命 成熟後12ヶ月〜60ヶ月 (羽化後、成熟まで約3〜8ヶ月)
成虫 飼育法
【飼育温度】 だいたい20℃〜30℃。30℃を超えた状態が長く続くと危険。
寒さにも強いが、5℃以下は危険。25℃前後が最適。
【飼育ケース】 ♂は小〜中プラケースで単独飼育。♀は、小プラケースで単独飼育。
(私の場合は、セパレートタイプのコバシャ小を♂半分、♀半分で使用しています。)
飼育スペースに余裕のある場合は、♂はコバシャ小以上で単独飼育
をおすすめします。
コバシャケースを使用した場合は不要ですが、その他プラケースを
使用した場合に、コバエ混入防止のためフタとの間に防虫シート
(私の場合は新聞紙)を挟むとだいだい防げます。
【飼育床他】 広葉樹マットを使用します。3〜5cm少し高低差をつけて敷き詰めます。
その際十分に水分を含ませること。乾燥しすぎよりも、少し湿り気味にする。
飼育ケースには、(非常に臆病な性格のため)できれば隠れることの
できる木等を入れ、あとはマットの上に転倒防止用の樹皮を敷き詰め完成です。
(私の場合は、観葉植物等に使用する水苔(みずごけ)をマット
代わりにしています。転倒防止に大いに役立ちます。)
あとは乾燥させないように、こまめ(目安は週に2、3回)に霧吹きを
してください。
直射日光をさけた比較的涼しいところで管理してください。特に夏場
は注意が必要です。
オオクワガタは越冬しますので、長生きさせるのであれば冬は
冬眠させましょう。15℃以下の環境にすると冬眠します。
【えさ】 ♂は間口が広めの32g以上のトレハロース入り高タンパクゼリーが
オススメです。♀はエサ皿に16gゼリー1個を入れます。
(私の場合は、♂♀ともに16gゼリーをゼリーカッターで半分に切って
使用しています。♂でも完食することができます。但しこの際、
ゼリーをマットに直接置くため非常に汚れやすくなりますので、
どちらがいいかの判断はおまかせいたします。)
この種は夜行性なので、ゼリーはそれに合わせて交換しましょう。
ペアリング
【温度管理】 だいたい25℃〜28℃がペアリング&産卵には最適です。                
【成熟度】 羽化後8ヶ月もしくは、後食開始後3ヶ月経過した、良くエサを食べ、良く動く
ペアの個体を選ぶと良い。(私の場合は、♂♀ともに羽化後越冬した個体を
使用してペアリングを行います。長生きな種ですので、あせらず、ゆっくりが
モットーです。)
【飼育ケース】 私の場合は、コバシャ小を使用します。
水分を含ませた水苔を薄く敷き詰め足場を作ります。
エサ場(出会いの場)を作り、高タンパクゼリーを多めにセットします。
先に♂をセットし、しばらく環境に慣らします。落ち着いた頃を見て、
♀をセットします。しばらく様子を見て、♂が♀を攻撃するようであれば
♀を別のケースに移し、再度やり直します。♀殺しはほとんどない種ですが、
相性が悪いと最悪な事態となります。また、エサが不足してくると産卵期を
控えた♀は、♂を捕食してしまいますので、エサ切れには注意が必要です。
この方法で1週間くらい様子を見ながら同居させてあげれば、
ほぼ間違いなく交尾は終了しています。♀だけを産卵セットへ投入します。
【産 卵セット】 オオクワガタは、材産みが基本です。(マットにも産むそうですが、
材に産ませた方が簡単です。)
まずは、産卵材を用意します。クヌギかコナラが無難でしょう。
(レイシ材、カワラ材でも実験しましたが、見事に失敗しました。
私の成功した事例では、コナラ材を使用しました。)
産むかどうかの成否は、産卵材にかかっています。かと言ってプロ並の
目利きが必要かというとそうでもありません。ある程度の経験は必要かも
しれませんが、ポイントを上げてみますと、
 1.太さ。最低でも10cm.以上はあったほうが良い。
 2.堅さ。材の輪切りになっている部分に爪跡を付けて残る程度。
 3.重さ。軽すぎるものは避ける。
 4.芯はあまりない方が良い。(全く芯がないのは逆によくない。)
 5.材の輪切り部分に、黒いシミ?のないものを選ぶ。
用意した産卵木を約半日水に漬け、半日乾燥させる。
次に、中プラヶに上記の産卵材を2本入れ、高タンパクゼリーを入れて
終了です。マットは敷きません。材だけで十分産んでくれます。
【産卵】 オオクワガタは産卵木に産ませるのが基本です。
上記の産卵セットに♀のみ投入します。
産卵しては食事をしてを繰り返しますので、ゼリーは切らさないように
チェックして下さい。♀を投入後2〜3日すると、産卵材を齧り始めますので、
静かな場所で保管しましょう。
約1ヶ月後に、♀を取り出します。あまり長くセットしていると、♀が
せっかく産んだ卵や幼虫を捕食してしまう可能性があります。
産卵材に無数の齧った後が見られれば産んでいる可能性が高まります。
【割り出し】 ♀を取り出して3週間後、待ちに待った割り出しです。
この瞬間がブリードしていて最も幸せなひと時です。産卵材を手で割って
(堅い場合は、マイナスドライバー等で割ります)いきます。その際、
幼虫を傷つけないように注意しましょう。食痕が見つかれば、その先に
幼虫がいる可能性が高いので、より慎重に崩していきます。
幼虫を見つけたときの感動は格別ですので、ぜひみなさんも味わってみて下さい。
幼 虫飼育法
【幼虫期間】 だいたい8ヶ月〜12ヶ月で成虫になります。                    
♀で約8ヶ月、♂で8ヶ月〜12ヶ月くらいの幼虫期間です。
【飼育温度】 20℃〜30℃。22℃くらいが適温。
【卵〜初令】 割り出しの際は、できれば幼虫で回収した方が良い。もし卵で回収
してしまったら、若干湿りぎみのマットをプリンカップに固めに詰め、
割り箸等で壁面沿いに(3〜5個)穴を開け、丁寧に卵を入れる。
あとは、暗く静かなところで保管する。
2〜3週間くらいで、孵化しますので、孵化後の初令幼虫を回収します。
そのまま放っておくと共食いしてしまいます。
初令幼虫は、プリンカップで管理します。その際のマットは微粒子未発酵
マットが適しています。(大型を狙うなら菌糸のプリンカップを使用します。)
私の場合は、菌糸プリンカップができるまでしばらく未発酵マットで管理します。
菌糸カップが完成後、慎重に幼虫を投入します。
(菌糸の代わりに発酵マットでも可能ですが、大型を狙うもしくは簡単に
飼育するためには菌糸での飼育を推奨いたします。)

【初 令〜2令】 プリンカップで管理すること約1ヶ月もすると、2令幼虫になっています。
プリンカップでは、ちょっと手狭な感じがしてくるぐらい大きくなっています。
800cc〜1,000ccの菌糸ビンに引越しさせます。その際幼虫を傷つけ
ないように注意しながら、全部入れたら真中に少し窪みをつける。最後にその
窪みに幼虫を入れれば出来上がり。そのまま温度変化のない暗い
場所で保管してください。
【2令〜3令】 約2〜3ヵ月後(マットの劣化具合にもよる)、すでに大きな3令幼虫になって
いるはずです。♀の場合は、そのままの大きさボトルを使う。♂の場合
は、1,400cc〜2,000ccの菌糸ビンを用意する。
前の残りの菌糸カスを適量入れます。
窪みを作り幼虫を投入し、最後に残りの菌糸カスをふわっと入れて出来上がり。
温度変化の少ない暗い場所で保管する。
以降、2〜3ヵ月ごともしくはマット(菌糸)が劣化してしまった場合に
上記の手順で交換していきます。
前蛹〜蛹化
【前蛹】 孵化してから、♀で約8ヶ月、♂で8〜12ヶ月で蛹になるための準備をします。       
体が黄色くシワシワになってきたら、そろそろ前蛹です。蛹室を作るために
糞を固めて壁を作ります。蛹室ができると、今まで曲がっていた幼虫がまっすぐ
に伸びます。蛹室の壁に沿って、しきりに腹筋運動?をしています。この頃は
特にデリケートなのでそっとしておきましょう。
【蛹化】 前蛹になってから、2〜3週間経過するといよいよ蛹化です。色も黒ずんできて、
中には蛹が出来上がっています。前蛹の皮を脱ぎ、蛹に変身します。まるで、
別の生き物みたいですが、とても神秘的で生命の躍動感を感じさせてくれます。
この時期も非常にデリケートなので、そっとしておきましょう。
羽 化
【羽化】 蛹になってから、♀で約1ヶ月、♂で1〜2ヶ月いよいよ待ちに待った羽化です。      
色も黒ずんできて、皮の中には成虫の部分が見え始めています。この種は、
とても羽化するのがとても上手で、羽化不全の心配もないみたいです。蛹の
皮が裂け始め、あっという間に成虫になってしまいました。まだ、上羽は
赤色で時間が経つにつれ黒く色づいていきます。この頃は、まだ柔らかく
触らないようにしましょう。しばらくは写真撮影も控えてそっとしておいてあげて
下さい。
羽化する瞬間は、生命の神秘を感じますし、とても感動します。ぜひみなさんも
この体験をできるように祈っております。

                                              (2008年9月13日編集)


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